193センチ先発右腕ヒースを緊急獲得
広島は24日、新外国人としてデュンテ・ヒース投手(28)=米大リーグ、ホワイトソックス3Aのシャーロッテ=との契約が合意したことを発表した。1年契約で、年俸は推定2300万円プラス出来高払い。背番号は「70」に決まり、先発として起用される方針だ。新外国人選手の獲得期限まであと1週間での緊急補強。現在3位の野村鯉。逆転優勝への起爆剤となってくれ!
3位からの逆転優勝へ、野村鯉が投手力強化に着手した。新外国人の獲得期限まであと1週間。このタイミングで、身長193センチの先発右腕獲得に踏み切った。
新たに戦力として加わるのは、ホワイトソックス傘下3Aシャーロッテに所属していたヒースだ。メジャー通算は、12、13年の2年間で計8試合に登板し、リリーフのみで勝敗、セーブはなし。ただマイナー経験は豊富で、先発、リリーフともにこなしている。球速は150キロを超えることもあるが、平均では140キロ台中盤。それでも球団首脳は「変化球が入らず乱れるタイプではないし、安定感はあると思う」と語った。
今回の新外国人獲得の大きな目的は、好調が続かないバリントンに危機感を持たせることだ。開幕からローテを守っているが、7勝7敗、防御率4・33。野村監督は「外国人の競争意識かな。バリントンは実績はあるが、本来の投球ができていない」と言う。同じ先発投手が加入すれば、目の色を変えてプレーするようになるとの期待がある。
バリントン以外にも、前田以外の先発投手陣は安定感に欠ける。「60試合も残っているし、8月は6連戦が続き、投手陣が苦しくなる。どうしても手薄になってくるので、球団に獲得していただいた」と指揮官。チームの生命線は投手陣だけに、外国人を野手1人にし、バリントン、ミコライオ、ヒース、フィリップスの中から3人を1軍で使うプランも出てきそうだ。
25日からは、1・5ゲーム差で追いかける2位阪神を本拠地に迎える。くしくもその25日に米国から来日するヒースは6日以来、実戦から遠ざかっているが、野村監督は「起爆剤になってくれれば。準備が整えば(実戦で)使う」と期待を寄せた。チームに勢いを付ける救世主になれば、夢は現実に変わる。