丸“禁酒&麻雀断ち”40歳現役目指す
広島の丸佳浩外野手(25)が25日、宮崎県日南市の天福球場で先乗り自主トレを開始し、「40歳現役」を目標に掲げた。その目標を達成するために、このオフから“禁酒&麻雀断ち”を一大決心。緒方孝市新監督(46)からリーダーとして期待される男は今季、ストイックに野球道を邁進(まいしん)し、24年ぶりの悲願に向けてチームを引っ張る。
静寂に包まれる天福球場に、若きチームリーダーの声が響き渡った。「キク(菊池)いいぞ!」「マツ(松山)さん動けてる!!」。先輩後輩に関係なく、日南に先乗りした仲間を盛り上げる。「のんびりやるつもりはない。2月1日からはギラギラやります」。丸が先頭に立って引っ張ることを宣言した。
プロ8年目の今季、4月には26歳になる背番号9は24年ぶりVを誓う一方で、長期的な目標を設定した。40歳現役-。「明確ではないですけど、目標ではある」。石井琢朗内野守備走塁コーチや前田智徳氏(野球評論家)らが現役時代、40歳を超えても第一線で活躍する姿を目の前で見てきた。未来像として自分を重ねるのは、その一流選手だ。
言葉で言うのは簡単だが、すでにその目標に向けて動きだしている。昨季終了と同時に禁酒を決意した。食生活にも気を使うようになり、さらに三度の飯より大好きだった麻雀もやめた。「時間を(野球に)有効活用したい。正解かどうかは分からないけど、まずはやってみて」。1年でも長くプレーするために、欲を捨て“球道者”として現役生活を送る覚悟を決めた。
「年々野球をやっていくと欲が出てくるんです。もう1年、早く1軍でできたかな、とか。どこを自分が見据えるか。今後につながると思うし、悔いは残したくないので」
一大決心で挑む今季はさらなる飛躍を目指す。重視するのはここ一番で勝利を決める一打だ。昨季はCSファーストSで阪神に敗退。チーム全体であと1本が出ず、丸も2試合で無安打に終わった。
「ヤマ場で打席が巡った時にどうか。振り返れば1打点は1打点だけど、難しい時に点を取れるようにしたい」。40歳現役へ。飽くなき探求心が若きチームリーダーを支える。