新井8年ぶり日南で「初心に帰る」
広島・新井貴浩内野手(38)が31日、原点回帰で三塁の定位置を狙うことを誓った。8年ぶりに戻ってきたキャンプ地の日南。その原点の場で若手とともに汗を流す。
宮崎空港から日南に向かうバスの中で、新井は物思いにふけっていた。「久しぶりだけど変わってなかった。懐かしいなと思った。懐かしい景色があった。初心に帰ってやっていきたい」。あらためて古巣に戻ってきた実感が湧いた。
8年前と風景は同じだが、自らの立場は変わった。かつての不動の4番も、今は数人いるレギュラー候補の一人。その立場を象徴するようにこの日、石井守備走塁コーチからキャンプで早出守備練習に参加するよう指示された。もちろんこれには快諾し、「自分もそのつもりだった。若い選手が多いので逆に気を使ってもらわないようコミュニケーションを図っていきたい」と気合をみなぎらせた。
緒方監督は「実績はすごいものがある」と評しているが、新井自身は一から出直す決意だ。自主トレではトレーニングに励み、「しっかり準備をしてきた」とやる気十分。通算1854安打、280本塁打は過去のこと。若き日にプロの厳しさをたたき込まれた日南で、再び泥まみれになる。