緒方監督、若鯉に渇!戦う姿見せてくれ
「練習試合、広島0-10ロッテ」(22日、コザしんきん)
広島の緒方孝市監督(46)が22日、若手に闘争心を前面に出すことを熱望した。沖縄キャンプ第1クール最終日のこの日は、ロッテとの練習試合がコザしんきんで行われ、0-10の大敗。ただ敗戦の結果以上に、戦う姿勢に不満を感じた指揮官は試合後、失点を重ねた若い投手陣と、ミスを多発した若い野手陣に、ダメ出しを連発した。
言葉には少し怒気が含まれていた。対外試合2戦目のロッテ戦で大敗。だが不満なのは2連敗の“結果”ではない。「チーム全体では元気がなく、戦い方としては物足りなかった」。緒方監督が求めたのは、戦う“姿勢”。相手に向かって行く気持ちが欲しかった。
「広島から来られていた方もいる中で、一方的な展開になってしまった。元気のない姿を見せてしまった」
ロッテとの練習試合は日曜日ということもあり、球場には2500人の観客が詰め掛けた。大きな期待を感じる中での試合だったが、初回、先発の野村が3連続四死球で1点を失うと、大瀬良も2回を5安打4失点。失策が絡む不運もあったが、流れを断ち切る投球ができなかった。
抑えてやろうという姿勢が、2人から指揮官には伝わってこなかった。「やっていることは分かる。ただ、そこに気持ちが入っていない」。開幕ローテ入りが確実で、主戦として期待される野村と大瀬良。調整段階だけに結果を求めているわけではない。ただ「相手と戦う気持ちは絶対に必要」と、マウンドでの姿勢を重要視した。
野手にも同様の思いがあった。3失策に、けん制死。「たくさん出たね。気にはしていないが、目をそらしてはダメ」。走塁死の田中には試合後、「お前がもっと、もっと引っ張って行け」と直接ゲキを飛ばした。ミスに沈むことなく、挽回しようとする姿が見たかった。
「活気ある戦う気持ちを、強く出すのがカープの持ち味。そういうところを見せて欲しい。次につながる失敗であって欲しいと思う」
沖縄キャンプ第1クールが終了。この2試合はあえて作戦を立てなかった。塁に出た選手は積極的に盗塁を敢行。「緒方野球」は浸透しつつある。今季のキャッチフレーズは『常昇魂』。指揮官は常に熱く、常に闘う選手を求めている。