緒方監督、オープン戦初星にも無関心
「オープン戦、広島1-0ヤクルト」(8日、マツダ)
オープン戦3試合目での初勝利に関心はなかった。広島・緒方監督の念頭にあったのは、ただ1つ。開幕に向けたチームづくりだ。
「投手がいいリズムで投げている時に、打線が助けてあげないと。こういう時に打てば目立つんだが…」
黒田が勢いを付け6投手が1安打完封リレー。だが、得点は菊池の右犠飛で挙げた1点のみ。菊池、丸、グスマンら主力組がベンチに下がった七回以降は無安打だった。「丸、菊池が打たないと点が入らない、という打線にはしたくない」。24年ぶりの優勝を目指す上で戦力の底上げは欠かせないが、この日は指揮官のハートを射抜く若鯉はいなかった。
投手陣の競争も最終コーナーだ。開幕ローテは前田、黒田、大瀬良、ジョンソン、野村、福井の6人で決定済み。中継ぎ陣については「九回はヒース。中崎と一岡で七回と八回」と勝利の方程式メンバーを初めて言及した。試合後は佐藤の2軍降格が決定。岩見に続く2人目で、ふるい落としが本格化した。
緒方監督は開幕メンバーの絞り込みについて12日を期限に設定した。「あさってからの阪神戦(10、11日・甲子園)と、西武との練習試合(12日・マツダ)で線を引く。生命力がある選手が残る」。あと3試合。若鯉に残された時間はわずかだ。