広島ヒース1回完璧!3者連続KKK

 「オープン戦、阪神7-1広島」(11日、甲子園)

 新・勝利の方程式が躍動した。広島の守護神、デュアンテ・ヒース投手(29)が阪神戦にオープン戦初登板し、3者連続三振の1回完全発進。セットアッパーの一岡竜司投手(24)、中崎翔太投手(22)も1回無失点と好投。リードを白星で締めくくる陣容にメドが立ってきた。

 試合中に雪が舞った甲子園。気候も結果も寒すぎる大敗の中、新守護神ヒースが熱投を披露した。1-7の八回に登板し、3者連続三振。弾むような足取りでマウンドを降りた。「今日は攻撃的に投げられた。結果がついてくれた。シーズンと同じ気持ちでやれたよ」と胸を張った。

 圧巻の内容だった。先頭の江越を直球で見逃し三振。続く中谷は直球で空振り三振。さらに大和をスプリットで見逃し三振に抑えた。この日最速146キロの直球は球威十分。「ここまでは順調。万全の状態で開幕を迎えたい」とうなずいた。

 ヒースは春季キャンプ序盤でインフルエンザを発症したが、しっかり遅れを取り戻した。キャンプ最終日の2日に緒方監督の指名を受け、昨年限りで退団したミコライオ(現楽天)に代わる新守護神に正式決定した。

 守護神のオープン戦初登板の前には、シーズンさながらの継投も初めて披露された。六回を中崎、七回を一岡が無失点に切り抜けた。中崎は先頭を四球で歩かせるも後続を抑え「しっかり投げられた。真っすぐにもう少し力が欲しい」と開幕を見据えた。

 一岡は単打1本を許したが、直球主体の力強い投球で無失点に切り抜けた。「前回よりは良かった。変化球はまだまだだが、真っすぐは良かった」と明るい表情を見せた。

 さらにリリーフ要員の新外国人左腕・ザガースキーが、14日の2軍戦に復帰登板予定。2月4日に右足首捻挫で離脱していたが、開幕に間に合う可能性が出てきた。育成選手のデヘススも支配下登録が検討されており、懸念だったブルペンにメドが立ってきた。

 この日のヒースは七分袖、一岡と中崎は半袖で投げ込んだ。寒さをものともしない方程式の面々。その熱投をシーズンでも続けてみせる。

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