緒方監督明言!開幕1番右翼は鈴木誠也
広島・緒方孝市監督(46)が23日、東京・江東区の東京ビッグサイトで行われた「セ・リーグファンミーティング2015」に参加し、27日のヤクルトとの開幕戦(マツダ)で鈴木誠也外野手(20)を「1番・右翼」に起用する考えを明かした。期待の若武者に指揮官は、シーズンを通して定位置を確保し、大きく飛躍することを求めた。
初めて参加したセ・リーグファンミーティング。緒方監督は他の5球団監督とともに壇上に立った。ファンの熱気に後押しされたのか、普段以上に口が滑らかになった。広島OBの前田智徳氏が鈴木誠を有望株に挙げていたことを司会者から伝え聞くと、「鈴木誠也をトップバッターに持っていく」と明言した。開幕戦の「1番・右翼」が決定した瞬間だった。
1番打者はチームの懸案だった。
昨季は12人がトップバッターを務めた。指揮官は就任後から度々「1番打者を固めたい」と口にしてきた。オープン戦では鈴木誠と田中を5試合、ドラフト1位・野間(中部学院大)を2試合で1番に起用。競争をあおってきた。
3人とも打撃の状態が上がらず、目立った成績は残せなかったが、開幕が4日後に迫り、緒方監督は鈴木誠に託す覚悟を決めた。「開幕オーダーが全てではない」とポジションが安泰ではないことを断った上で、「自分も現役時代にトップバッターだったが、チームの顔はころころ変えたくない。彼がどういう成績を残すか」と、若武者の飛躍を願った。
休日だったこの日、所用でマツダスタジアムを訪れた鈴木誠は来るべきシーズンに向けて、熱い思いを口にした。「開幕が楽しみで仕方ない。不安はない」とキッパリ。13年ぶりの本拠地開幕となる27日・ヤクルト戦へ、気持ちを高ぶらせた。
緒方監督は野間の奮起にも期待している。ともにファンミーティングで壇上に立った野間に対し、「鈴木誠を持ち上げすぎた。十分勝負できる。大丈夫だ」と声を掛けた。鈴木誠と野間。指揮官は2人が競い合って成長することを、心から願っている。