「ウエスタン、広島３－４中日」（２４日、由宇）

　広島・大瀬良大地投手（２３）が２４日、由宇球場でのウエスタン・中日戦に先発。６回２／３を７安打２失点で開幕前最後の登板を終えた。黒田博樹投手（４０）から伝授されたツーシームを実戦で初めて右打者に投じ、手応えをつかんだ。先発３本柱の１人として期待される右腕が、新たな武器を手に入れた。

　笑みを浮かべ言葉に力を込めた。開幕前最後の登板で大瀬良が新球ツーシームに確かな感覚を得た。開幕に向け準備は整った。

　「右打者に初めて投げた。狙った所に投げられて、アウトも取れた。（死球の）怖さもない。シーズンで、どんどん使えるという自信を持てた」

　三回２死では、松井佑を見逃し三振。四回は和田の内角を攻め、腰を引かせる場面があった。体勢を崩し、凡打にする投球ができた。「有効な球だと思った」。左打者の中途半端なスイングにも、さらに自信を深めた。

　春季キャンプ終盤に黒田から伝授されたツーシーム。当初はシーズン中盤での習得をイメージしていた。投げ始めて１カ月にも満たない中で、持ち球の一つになった。今春はフォークを覚え「どっちも使える感じになっちゃいましたね」と、うれしい誤算に白い歯がこぼれた。

　２－０の七回、遠藤に適時三塁打を浴びるなど２失点。「１球の怖さを感じた」と反省も忘れなかった。

　今季の初登板は開幕２カード目の初戦となる３１日のＤｅＮＡ戦（横浜）が濃厚。「去年は何とか１軍にしがみついた。今年は最初から勝利をもたらす投球をしたい」。投手陣の中心としての自覚を胸に、大瀬良が２年目のマウンドに立つ。