広島・菊池決めた!これぞリーダー弾
「広島1-0ヤクルト」(28日、マツダ)
打球がスタンドに届いた時には、既に二塁ベースを回っていた。「弾道が低かったんで全力で走ってました」。フェンス越えを確認すると、広島・菊池はようやく笑みを浮かべた。待望の今季チーム1号本塁打は、試合を決める貴重な一発となった。
0-0で迎えた三回、2死。2ボールからの3球目、高めに浮いた直球を狙った。「前の打席で(球を手元に)入れ過ぎたので。ポイントを前に置きました」。初回の打席は同じく2ボールから、直球に差し込まれて中飛に倒れた。直後の打席で修正。対応能力の高さを見せた。
丸とともに緒方監督からチームリーダーに指名された。まだ25歳。指揮官の期待に「プレッシャーはある」と言う。だが「感じてたら動けないし、バットも振れない。割り切って2人でやっていく」と笑った。開幕戦から1番に座る鈴木誠にも積極的に助言を送る。
「硬くなることは誰でもある。でも、宝くじと一緒で買わないと当たらない。振らないと当たらない、と」
2試合連続のマルチ安打。守備でもマウンドへ行き、積極的に声を掛ける姿が目立つ。緒方監督も「彼の感性を伸ばしていきたい」と高い期待を寄せる。「楽な試合は一つもない。あしたも勝ちます!!」。お立ち台から高らかに誓った。まずは勝ち越しへ。リーダーがチームを勝利に導く。