緒方監督嘆き節…14通り目オーダー不発
「ヤクルト1-0広島」(15日、松山)
エースを立てながら今季2度目の零封負け。広島・緒方監督は怒りを押し殺し唇を震わせた。「また同じことを言っている。チャンスはあるけれど1本が出ない」と嘆いた。
イライラが募った。初回に先制された1点が遠かった。三回2死一、二塁では4番・ロサリオが遊ゴロ。四回2死二塁では石原が三振。七回2死一、二塁では菊池が右飛。得点圏に走者が進んだのはこの3回だけで、いずれも2死無走者から。永田総合コーチは「走者が(先に塁に)出なかったら作戦は限られる」と悔しがった。
今季15試合で14通り目のオーダー。指揮官は「打順を入れ替えながら、調子が良くなっている人もいる。特別調子が悪い人がいるわけでもない。真ん中(主軸)の前後ではチャンスがつくれているが」と表情を曇らせた。
不振の丸が1安打2四球と復調の兆しを見せた。一方でブレーキとなったロサリオは「4番が重要なのは理解している。走者をかえすためにやっている。昨年のような働きができれば」と反省した。
この日は愛媛県西予市在住で、12年まで28年間打撃投手を務めた井上卓也氏(58)が観戦に訪れた。試合前にあいさつした緒方監督は「若いころから育ててもらった」と感謝を口にした。“伝説の打撃投手”の前で打線が沈黙。この悔しさは、次戦で晴らすしかない。