新井、連敗も貧打も4番が止める!
広島・新井貴浩内野手(38)が24日、チームを連敗脱出に導くことを誓った。4番で起用されている最近5試合は2勝3敗。借金は「6」に膨らみ最下位に低迷する。この日はマツダスタジアムでの全体練習後、屋内練習場で約1時間の特打を行った。25日からの阪神2連戦(マツダ)で古巣を撃ち、浮上のきっかけをつくる。
虎を狩ってチームも自身も上昇カーブを描く-。新井が全体練習終了後、屋内練習場で約1時間、マシン打撃を行った。最下位から脱出するためには、打撃陣の奮起が不可欠。その一翼を担うという強い思いが、行動に表れた。
「時間は気にしていない。納得するまで振った。自分は休んでうまくなるような選手ではない。やって、やって、やってつかんでいくタイプ」。まだ甘い球を打ち損じることがあるという。4番の責任を果たすための練習だった。
ここ5試合は4番で先発出場した。「そういうふうに使ってもらっているわけだから、意気に感じてやらないといけない」。だがその間、チームは2勝3敗と黒星が先行。借金は6に膨らんだ。5試合の総得点はわずか11点。「本当にピッチャーに負担をかけ申し訳ない」。自身も1打点しか挙げられず、好投する投手を援護できなかった。
25日の阪神戦から巻き返しを図る。前回11日の対戦では、決勝打の左越え適時二塁打を放ち黒田の2勝目を援護した。黒田が先発した試合は、2試合で10打数4安打2打点。右腕の好投に呼応するように、勝負強さを発揮してきた。藤浪とは初対戦になるが、不安はない。
周囲からのゲキもエネルギーにする。この日の全体練習中、グラウンドを訪れた松田オーナーとあいさつを交わした。松田オーナーは報道陣に「新井はやってくれる」と熱い期待を口にした。それを伝え聞くと「期待してもらえてうれしい。応えられるように準備した」と、白い歯がこぼれた。
「まだまだ20試合」と言うように、シーズンは始まったばかり。4番の責務を果たし、鯉の季節へ向けはずみをつける。