ジョンソン本拠地連続0封も喜べん
「広島0-6阪神」(26日、マツダ)
広島のクリス・ジョンソン投手(30)が制球に苦しんだ。5回2安打無失点に抑えながらも6四球と大乱調。マツダスタジアムでの連続無失点を22回に伸ばしたが、リズムが悪い投球で味方打線に良い流れをつくれなかった。その影響か、打線は能見を攻略できず、今季4度目の0封負け。最下位からの脱出に失敗した。
スコアボードに0を並べても納得できなかった。ジョンソンが欲したのは「内容」が伴った結果だ。5回2安打6四球無失点。本拠地での連続無失点を22回に伸ばしたが、自身のふがいない投球に、試合後は口を真一文字に結んだ。
「投球モーションのタイミングなど、全てが合っていなかった。試合の中で修正しようとしたけどできなかった。要所で何とか粘れた。(収穫は)それだけ。こういう内容になって、悔しい」
本来の姿からはほど遠い投球だった。初回からボールが先行。持ち味の制球力は影を潜めリズムに乗れない。0-0の三回は藤井、能見から簡単に2アウトを奪ったが、そこから崩れた。上本は1ボール2ストライクと追い込みながら四球。続く西岡にも低めのチェンジアップが外れた。2死一、二塁とし、続く鳥谷にも指先が定まらず、最後は内角高めに直球が抜けて3者連続四球。がっくりと膝に手を突き、ぼうぜんと地面を見つめるしかなかった。
コースいっぱいに決まったかに思われた球が、ボールと判定される場面もあった。それでも畝投手コーチは「きわどい球もあったけど…、もう少し冷静になってくれれば。(投球は)最後まで変わらなかった」と厳しい表情。ジョンソンは「石原が二盗を2度防ぐなどして盛り上げてくれたけど、悔しい投球になってしまった」と反省の言葉を並べた。
開幕から前田、黒田、大瀬良と先発4本柱を形成し、チームを引っ張ってきた。この試合は勝利に貢献できなかったが、5試合で2勝0敗、防御率は1・00。「細かいところを次までに修正していきたい」。安定感は誰もが認めるところ。この悔しさを、次回登板で晴らしてくれるはずだ。