鯉G3連倒!広輔点火の猛打ショー
「広島4-1巨人」(6日、マツダ)
広島が2013年9月以来の巨人3連戦3連勝を果たした。苦手としていた巨人・菅野から序盤に4得点。今季初の同一カード3連勝だ。菅野と高校、大学時代に同級生だった田中広輔内野手(26)が、3安打2得点と攻撃の起点になった。ゴールデンウイークの9連戦は5勝4敗で勝ち越し。不動の1番打者に成長しつつある田中が、最下位から反攻するキーマンになる。
鯉党の歓声が本拠地にこだました。3連戦で計9万5239人の大声援に後押しされ、2年ぶりとなる巨人3連戦3連勝。今季初のカード3連勝で、9連戦を5勝4敗で勝ち越した。
緒方監督は「ここまで3タテはなかったし、今日勝てたのは大きい。初回から(打線が)しっかりつながって、野村を援護してくれた」と声を弾ませた。
難敵・菅野から初回と三回に2点ずつ奪った。起点はともに先頭で二塁打を放った田中だ。初回は右翼線に運び、三回は右翼手の頭上を越える大きな当たり。いずれの回も相手のミスもあって無死一、三塁となり、丸の犠飛で生還した。七回にも菅野から左前打を放ち、今季5度目の猛打賞となる3安打をマークした。
菅野は東海大相模、東海大で7年間プレーした同級生。大学時代には菅野が参加した大学日本代表合宿を、球拾いなどで手伝ったこともある。JR東日本を経て入団した昨季は9打数無安打だったが、今季は10打数4安打と打ちまくっている。
4月25日・阪神戦(マツダ)から11試合連続で「1番・遊撃」で先発出場。指揮官は「彼が出塁しないと点が入らない。打線のキーマンになっている。今後も広輔(田中)の活躍が重要なポイントになる」と存在の大きさを認めた。
それでも、試合後の田中は「ミスした走塁が全て。(結果的には)マイナスです。チームが勝って良かった。以上です」と、言葉少なに引き揚げた。
1-4の七回。二走の田中は2死満塁で、新井の2ストライク目の空振りを三振と勘違いして離塁。挟殺プレーになり、最後は押し出された三走・天谷がタッチアウトに。石井守備走塁コーチに猛省を促された。
成功も、失敗も、成長のための財産。全てを糧にして、不動の1番打者に育っていく。