野村3度目対決!G菅野にやっと勝てた
「広島4-1巨人」(6日、マツダ)
勝利への強い思いがこもっていた。広島・野村が雄たけびを上げ、右拳を握る。七回2死一、二塁で村田を空振り三振に斬る。2勝目は同学年・菅野との投げ合いを制して飾った。
最速は142キロ。剛速球はないがキレのある球と低めを丁寧につく制球力で強力打線を手玉にとった。「うまくいき過ぎ」と五回まで三者凡退は4度。4-0の六回は、1死から広陵でバッテリー組んだ小林に右中間二塁打を浴び、そこから1点を失った。小林に安打を浴びたのは、プロ入り後の対戦では初めてだった。それでも最少失点にとどめ、7回5安打1失点。緒方監督は「よく投げてくれた」とたたえた。
菅野とは3年連続3度目の対決。13年の初対戦は互いに勝敗がつかず。昨季は六回に突如崩れ黒星を喫した。明大2年の日本代表合宿から親交を深め、対決を心待ちにする投手の1人。ライバルに投げ勝ち「やっと勝てた」と目尻を下げた。
4月8日の巨人戦(マツダ)で今季初勝利を挙げたが、翌9日に登板機会の関係で出場選手登録を抹消された。4月にチームを離れるのは4年目で初めてだったが、その間に下半身を鍛え直したことが安定感を生んだ。
「勝ち試合をつくるのが僕の仕事」。サラリと言うところが頼もしい。鯉の季節到来へ、野村がチームをけん引する。