マエケン“V吉兆”へ白星つなぐ
広島の前田健太投手(27)が、12日の巨人戦(東京D)に先発する。巨人、阪神を倒して、現在チームは6連勝中。エースは「全部勝つつもりで投げる」と意気込んだ。連勝中はいずれも先発投手に勝ち星がついており、同じようなケースで9連勝となれば、カープが最後に優勝した91年以来24年ぶり。リーグ1位の防御率を誇る投手陣で、吉兆の9連勝へ導く。
時折笑みを交えながら、入念に汗を流した。6連勝中のチームに漂う充実感と、ほどよい緊張感。敵地での巨人戦登板を前に「流れに乗っていきたい」と力を込めた。今季4度目のG戦登板。エースの宿命を受け止め、前田はマウンドに上がる。
「(カード)頭とか、3つ目だからいいとかじゃなく、投げる試合は全部勝つつもりでいる。今年は巨人に投げてしっかり勝ってくれ、というチームの方針もあると思う」
大瀬良との登板順を入れ替え、託されたカード初戦。6連勝はいずれも先発投手に勝ちが付いた。同ケースで9連勝となれば、91年以来24年ぶりの快挙となる。同年はカープが最後に優勝した年。達成すればチーム悲願へ、大きな吉兆となるはずだ。
当然、不可能な数字ではない。現在、チーム防御率は2・31でリーグ1位。失点90も同1位で投手陣の安定感が光る。けん引するエースは7試合の登板で3勝2敗、リーグ2位の防御率1・41。続く大瀬良、野村も状態はよく、投打のバランスもかみ合ってきた。
相手先発の菅野とは、今季早くも3度目の対戦。1勝1敗で迎える。「楽しみと言えば楽しみ。ここまでいい投手戦ができているので、粘り強く投げたい」。借金は残り2つ。5割復帰も見えてきた。エースの勝利から9連勝へバトンをつなぐ。