“鬼門”を突破する。広島・緒方孝市監督（４６）が２５日、２６日から始まる交流戦での巻き返しを誓った。過去１０年間で通算１０５勝１４９敗１０分けと苦手にするが、充実の先発陣を前面に出す構え。キーマンにはブラッド・エルドレッド内野手（３４）を挙げた。

　借金７の最下位に沈むカープ。緒方監督は交流戦への決意を口にした。「毎年勢いが出るチーム、失速するチームに分かれる。交流戦の相性は良くないが、悪いものをひっくり返したい。５割近くまでは戻していきたい」と誓った。

　強みはある。指揮官は「うちにはどこにも負けない先発陣がいる。先発がしっかり流れをつくり、勝ちをつかみたい」と話した。

　今年から２４試合から１８試合に短縮された交流戦。２連戦が軸で日程的に余裕があった昨年までとは異なり、今年は６連戦が３週間続く。開幕から先発を６人でほぼ回してきた充実ぶりが生きてくる。

　キーマンには、２２日に右膝手術から１軍復帰を果たしたエルドレッドを挙げた。２４日・ヤクルト戦（マツダ）では２本塁打、３打点と大暴れ。指揮官は「開幕から得点がなかなかできなかったが、カントリーが帰ってきた。長打を期待できる。当たりが出てきたシアーホルツと一緒に長打が出れば、ビックイニングをつくれる」と話した。

　前田と黒田を別々のカード頭に置く先発ローテ。目覚めた両助っ人の活躍で必勝を期す。リリーフには不安を抱えるが、指揮官は「カードの頭を取って勝ち越していきたい」と力強く語った。