マエケン決める!鯉球団通算4000勝
広島・前田健太投手(27)がリーグ戦再開となる19日・DeNA戦(横浜)に先発する。18日、マツダスタジアムの全体練習に参加したエースは球団通算4000勝がかかる一戦に、「勝って貢献できたらうれしい」と気を引き締めた。また、チームトップ6勝の黒田博樹投手(40)は23日・阪神戦(長野)に登板予定。主戦2人を分断する必勝ローテで、最下位からの逆襲を狙う。
重ねた歴史の重さを、積み上げてきた勝利を胸に、エースが節目のマウンドに立つ。リーグ戦再開初戦。シーズン、交流戦に続き“開幕投手”に指名された前田は、登板を前に自然体を強調した。依然としてチームは最下位。まずは一戦必勝で臨む。
「まだ先は長い。チーム状態は良くなってきたので、いいスタートが切れるようにしたい」。交流戦を9勝9敗、6年ぶりに勝率5割以上で終えた。安定感が光る先発陣に、打線にも勢いが出始めた。最下位ながら、首位巨人とは4・5ゲーム差。十分に射程圏内に捉える。
オールスターまで、前半戦は残り21試合。2勝1敗ペースなら、7つの借金を完済できる計算だ。「まだ首位を気にする順位じゃない。1つ、1つ勝って返していく」。これまで同様に今後もカード初戦を託されるが、「僕は試合に勝つことだけを考える」と気負いはない。
黒田は23日・阪神戦(長野)に回る。2本柱をそれぞれカード初戦に投入して、必勝を狙う序盤からの形を今後も継続する。畝投手コーチは「エース級が(カードの)頭にくる。そこを勝つことで2番目、3番目が投げやすくなる」と効果を説明。2人には勝つだけではなく、チームに勢いを呼ぶ投球を期待した。
この日は全体練習に参加し、キャッチボールやダッシュで調整した。球団創設66年目、通算4000勝にあと1勝。節目の数字を前にエースは「1勝目から積み重ねてきた数。勝って貢献できたらうれしい。カープの勝利数を、多く上げられるように貢献したい」と誓った。
対するDeNAは10連敗中だが、中9日で臨む登板を前に慢心はない。「相手どうこうじゃない。対自分なので。全然、気にしていない」と前田。5勝目を懸けたマウンドは、チームの今後を占う重要な一戦。最下位からの逆襲へ。メモリアル勝利から弾みを付ける。