鯉ドラ2薮田 巨人戦で先発デビュー
広島のドラフト2位・薮田和樹投手(22)=亜大=が29日、マツダスタジアムでの指名練習で汗を流し、7月1日・巨人戦(東京ドーム)でのプロ初登板初先発へ闘志を燃やした。巨人相手にデビュー戦を白星で飾れば、球団史上4人目の快挙。2軍で快投を続けてきた秘密兵器がベールを脱ぐ。
胸が高鳴る。薮田はキャッチボール、ショートダッシュなどで汗を流し、はやる心を抑えながら語った。「思い切ってやるだけ。楽しみたい。野球を始めた時、一番強いのが巨人だと思っていた。でも同じ人間。自分が抑えられないとは考えず、マウンドに立ちたい」。7・1巨人戦デビューへ意気込んだ。
亜大時代は右肩痛などに苦しみ、リーグ戦登板は3年春の2試合のみ。最速153キロの将来性を買われた秘密兵器は2軍戦で4勝1敗、防御率1・70。37イニングで42奪三振の成績を残し、ローテの谷間で抜てきされた。
球団史上4人目の快挙がかかる。新人の初登板初先発初勝利は、相手を巨人に限れば97年・黒田博樹、06年・斉藤悠葵、11年・福井優也の3人しかいない。亜大同期のDeNAドラフト1位・山崎康は、不動の守護神としてブレーク。「抑えならあれくらいやると思っていた。自分も負けずに頑張りたい」と、励みにするつもりだ。
大学時代は直球とフォークが武器だったが、今年は佐々岡2軍投手コーチからカットボールとカーブを伝授され、投球の幅が広がった。「下(2軍)で育ててもらった。まずは1歩目のスタートをしっかり切りたい」と誓った。