野村また虎にKO…5回もたず6敗目
「阪神5-2広島」(14日、甲子園)
がっくり肩を落とし、ベンチへと続く道を歩く。粘りの投球が数センチの制球を乱した。4四球が絡んでの8安打5失点。広島・野村が苦手阪神の前に4回2/3でKOされた。
初回、2死から3連打で1点を失った。2死一、二塁。マートンに対して追い込みながら4球目、外を狙ったスライダーが甘く入った。さらに0-2の五回は2死一、二塁から上本に左中間を破られた。勝負が決した2失点。さらに代わった飯田も鳥谷に右前適時打を浴びて計5失点を喫した。
2戦連続完封負けで迎えた一戦で、味方打線は6回まで0行進。1点も与えられない切迫感が微妙に制球を乱した。「全部が悪い球じゃない。いい球も結構あったが、きょうは勝負球が甘くなった」と畝投手コーチ。心情を思いやりながらも、詰めの甘さを嘆いた。
「粘れない?そういうこと。2アウトまで取って粘りきれない。同じことの繰り返し」
緒方監督は語気を強めた。今季は11試合の登板で4勝6敗。9試合で5回以上を投げるが、2度の早期降板はいずれも阪神戦。昨年も2戦2敗で防御率14・63。「二度と同じ失敗はしない」と苦手克服を誓っていたが、言葉通りにはならなかった。後半戦は6連戦が続く。浮上には野村の踏ん張りが不可欠だ。