広島5位転落…ベイに勝てん拙攻3併殺
「DeNA2-1広島」(1日、横浜)
広島がまたも競り負け、5位に転落した。今季の1点差試合はこれで15勝24敗。DeNA戦も4連敗となった。3併殺を喫するなど拙攻が目立った中、3番・丸佳浩外野手(26)が好機で2三振。カープ打線の中核を担う男の奮起なくして、チームの浮上はあり得ない。
好機なのに雰囲気が重い。1点を追う九回。山崎康を1死一、二塁と攻め込むが、会沢と代打小窪が凡退。敵地で声をからす鯉党からため息が漏れた。相手を上回る10安打を放ち、得点圏に再三走者を進めながら1点のみ。3併殺の拙攻が響いた。
1点差試合はこれで15勝24敗。丸は「1点差で僕が打っていれば違った。それを踏まえて反省しないと」と、責任を背負った。0-1の三回2死三塁。1-1の五回2死三塁。外角攻めに苦しみ、ともに見逃し三振に倒れた。
丸は後半戦10試合で33打数5安打、打率・152。新井打撃コーチは「もともと夏に弱いが、内容が悪すぎる。2年間レギュラーでやってきた中心選手。経験を生かさないといけない。気負いはあるだろうが、気持ちは自分で何とかしないと」と奮起を促した。
DeNA戦は4連敗で今季4勝11敗。借金は6に膨らみ、5位転落だ。丸は「苦手意識はないんですが。先制され、何となくやられている」と首をひねった。
接戦での弱さ、DeNAとの相性の悪さを象徴するのが、0-1の四回だった。先頭から3連打で同点とし、梵のセーフティーバントが犠打の形となり、1死二、三塁。続く石原の2球目にスクイズを仕掛けたが、打球は投手前に転がり、三走・新井が本塁憤死。ボールは一塁に転送され併殺となった。
紙一重のプレーは暗転した。運にも見放された緒方監督は「点を取るためにやった」と振り返り、石原は「正面にいってしまった」と悔しがった。
丸の不振は深刻だが、他のメンバーでカバーできなかった事実も重い。緒方監督は「投手は何とか失点を抑えようと、野手は何とか得点しようとやっている。誰のせいでもない。皆で戦っている。明日も試合がある。皆でやっていかないと」と、チーム一丸を強調した。首位・巨人とは5ゲーム差。これ以上、離されるわけにはいかない。