福井「絶対勝つ」強気投球でG斬り7勝
「巨人1-6広島」(9日、東京ド)
逃げなかった。強気の投球が、勝利の女神に通じた。広島・福井が7回3安打1失点で、後半戦初星となる7勝目を挙げた。
「チームが勝てたことが一番良かった」と喜んだ右腕は、三回に先制点を許しても崩れなかった。「絶対勝つ気持ちで試合に臨んだ。向かっていく気持ちで腕を振った」と粘りの投球を見せた。
最大のピンチは、1-1の七回だ。悪癖が出て制球が乱れた。2四球と2暴投で2死一、三塁。代打堂上を迎え「もう一回、スイッチが入ったのはある。思い切り勝負しようと思った」と、3球全て内角直球で勝負。一邪飛に仕留めた。緒方監督は「最後の最後、ピンチを背負ってしっかり粘ってくれた。苦しいところで力を振り絞ってくれた」と目を細めた。
直後の八回に代打を送られたが、味方が2点を勝ち越し。7月2日・巨人戦(東京ドーム)以来、4試合、38日ぶりの白星が付いた。
ルーキーイヤーの11年に8勝を挙げたもの、その後は低迷。「球は一級品」という評価を受けながら、完璧主義が邪魔をしていた。今季は「試合をつくること」をテーマにローテーションを守る。
巨人3連戦3連勝に貢献した背番号11は「大事な時期の3連勝は大きい。これから暑い日が続くので気持ちをしっかり持ちたい」と、夏場の追撃に意欲を見せた。