マエケン残り全勝だ!8日の次は中4日

 広島の前田健太投手(27)が7日、残り登板試合の全勝を誓った。8日の中日戦(マツダ)に先発後、今季初の中4日で13日の阪神戦(甲子園)に向かう。23試合のうち状況に応じて4、5試合の登板が見込まれるが「どこが相手でも、勝っていくしかない」。現在11勝、防御率2・16でタイトルも射程圏内。「チームのためになる数字。その2つは投手として大事にしたい」と視野に入れて戦う。

 少し涼しくなった本拠地マツダスタジアムで、前田は黙々と汗を流していた。強いキャッチボールにショートダッシュ。屋外での練習を終えると、室内で体のケアに努めた。残り23試合。エースは一戦必勝、登板全試合の勝利を強く誓った。

 「1試合ずつ、一生懸命戦いたい。先発投手としてはあと4、5試合しか貢献できない。チームのために、なんとか勝てるように投げていくしかない」

 8日の中日戦後は、13日の阪神戦に向かう。その後は中5日を続ける予定。上位浮上へフル回転の覚悟だ。「その時、その時でベストを尽くすしてチームが勝てるように」。13年9月以来2年ぶりの中4日登板にも「初めてではないので。疲労がどれだけ取れるかが大事になる」と問題なしを強調した。

 現在借金5で、4位。上位進出へ1試合の比重は大きい。昨季後半戦は12試合で2勝5敗。リベンジを誓っていたエースは、現在3連勝中と結果で応えている。

 「投球は変わらないけど1勝の重み、難しさがある」。後半戦をそう表現すると「相手も間隔を詰めていい投手をつぎ込んでくる。楽に勝てるイメージがない」と続けた。だからこそ1勝、そして必勝を求めている。

 チームを勝ちに導く先に、2年ぶりのタイトルも見える。現在11勝はリーグ2位、防御率2・16は同3位に付ける。「もっと勝てたし、抑えられたと思う。満足して終わることはない」と言うが安定感を考えれば、どちらも射程圏内。「その2つは投手として大事にしたい」。そこにチームの柱として、エースの思いがある。

 「(チームの)成績にも関わってくるし、それがタイトルにも直結する。奪三振などとは違って、2つは意識することで、チームのためになるので」

 まずは8日の中日戦。今季6勝1敗、防御率1・65と抜群の安定感が光る本拠地で、チームに勝利と勢いを呼ぶ。「どこが相手でも、勝っていくしかない。相手より、1つでも多く勝つことが大事になる」と前田。不敵に笑った。勝利のみ求められるシーズン最終章。その先に奇跡があると信じている。

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