広島・福井が初2桁星5度目挑戦も失敗

 「広島0‐3阪神」(25日、マツダスタジアム)

 広島・福井はいら立ちを隠せなかった。帽子を取り、天を仰ぐ。顔をしかめてマウンド付近を歩く。今季、ピンチで冷静さを保ってきた姿とは程遠かった。プロ初の中4日登板は5回5安打4四球で3失点。5度目の挑戦でも、自身初の2桁勝利に手は届かなかった。

 終始、制球に苦しんだ。初回1死一塁から福留に右中間席へ20号2ランを被弾。2‐0の三回は2死から福留、ゴメスに連続四球を与えた。「精神的なものを修正できなかった」と畝投手コーチ。2死一、二塁と自らを追い込み、マートンに初球の直球を左前にはじき返された。3者凡退は一度もなし。試合後は顔を紅潮させ、全身に悔しさをにじませて無言で帰路についた。

 8月22日・巨人戦(マツダ)で9勝目を挙げて以降、5試合連続で白星から遠ざかった。勝てないもどかしさが重圧としてのしかかる。畝コーチは「10勝できない焦りがあったりするのかもしれない」と気遣った。

 それでも首脳陣の信頼は揺るぎない。今季9勝はキャリアハイ。先発5番手としてチームを支えてきた。畝コーチは「次回登板?勇気を持って投げてもらいたい」と力強く背中を押した。もがき苦しみ抜いてきた経験を、ラストチャンスに生かしてみせる。

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