黒田10勝!さすが鯉投初40代2桁星

 「DeNA3‐8広島」(28日、横浜スタジアム)

 広島・黒田博樹投手(40)が節目の10勝目を手にした。40歳代での2桁勝利は史上6人目、球団では初の快挙だ。初回に1点を失ったが、二回以降は抜群の制球力で得点を与えず、8回を4安打1失点。チームを3連勝に導いた。阪神とのゲーム差は1・5のまま。3年連続CS出場へ、勝ち続けるしかない。

 真っ赤に染まった三塁側席が総立ちになった。拍手喝采の中、黒田は胸を張ってベンチに下がる。八回2死一塁。荒波を二ゴロに仕留めた。「粘り強く投げられた」と白い歯をこぼした。史上6人目、球団では初めてとなる40代での10勝到達は、持ち味の打たせて取る投球で飾った。

 今季、未勝利だったDeNAを手玉に取った。1‐0の初回、先頭荒波の二塁打から1失点したが「切り替えた。向こうは積極的に振ってきた。うまくボールを散らしてゴロを打たすことができた」。低めに丁寧に球を集め、凡打の山を築いた。終盤になっても球威と制球力に衰えはない。「大したものだよ」と緒方監督。8回4安打1失点。二回以降は二塁を踏ませない粘投で、メジャー時代から6年連続となる節目の白星をつかんだ。

 18日の中日戦(ナゴヤドーム)から始まった12連戦。40歳の体にムチを打って中4日で登板してきた。調整中は疲労回復を最優先。元チームメートのイチロー(現マーリンズ)も愛用する栄養ドリンクを「好きで飲むことはあまりない。でも少しで回復に役立つなら」と胃に流し込んだ。

 メジャーで中4日登板の経験があるとはいえ、昨年までと環境が変わり、疲労度は増した。周囲のプレッシャーも大きくなった。それでも「中4日?誰かがやらないといけない。喜んで投げる」とキッパリ。マウンドに上がり続ける理由は、ただ1つ。チームに貢献したい‐それだけだ。

 カープ復帰決定直後に2桁勝利を自らのノルマに課した。その公約を果たしたが「自分に勝ちがつくとか関係ない」と言い切り、「チームが勝ったこと。それが一番」と力を込めた。

 3年連続のCS進出へ負けられない戦いは続く。3位阪神とのゲーム差は1・5のまま。次回も中4日で本拠地最終戦となる10月3日ヤクルト戦での先発が予定されている。「この時期に痛い、かゆいと言っていられない」。黒田に「諦める」という言葉はない。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

カープ最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(野球)

    話題の写真ランキング

    写真

    デイリーおすすめアイテム

    リアルタイムランキング

    注目トピックス