「阪神０－６広島」（４日、甲子園球場）

　もう絶対にＣＳじゃ！黒田の男気投球に感銘を受けた広島・緒方監督が、７日の中日戦（マツダ）を勝ち抜き、３年連続Ａクラスを死守すると熱く誓った。

　１人の男がこれほどにナインを鼓舞するのか。指揮官が感嘆した。「もう黒田だね。ピッチングだけじゃないよ。マウンドに立つ姿から、その姿勢もね。本来なら八回までだったんだけど、最後までいく、と言ってきかないから。大瀬良と中崎を休ませたいと言ってね」と賛辞を贈った。

　九回は１死一、三塁で中崎にマウンドを譲った黒田。指揮官は「最後は納得してもらう形で降りてもらったけど、あの姿を見て選手が何も感じないわけがない」と続けた。

　黒田が三回の打席で、１３球粘り三振に倒れた場面にも「ああいう打席を見て、野手も何も感じないわけがないだろう」。チームに勇気と力を与えてくれたと、もう一度たたえた。

　これで全日程を終えた３位阪神とゲーム差なしに迫った。最終戦に勝てば逆転で３位浮上。次戦へは黒田も前田も登板を見据えて調整させ、投手陣総動員の態勢を取る方針だ。

　「ＣＳに行かなければ。行くしかない。勝ってＣＳに行くしかない！」

　黒田に負けじと、熱い言葉で締めくくった緒方監督。指揮官自身も熱くなって、最後の大一番に臨む。