広島・新井、25年ぶりVへ鍛え直す

 広島の新井貴浩内野手(38)が17日、チーム一丸での来季雪辱を誓った。8年ぶりに古巣復帰したシーズンは4位で終了。既に練習を再開し「もう一回、体をつくり直す」と連日、ハードトレーニングを続ける。38歳のベテランは自身も含めて、このオフの重要性を何度も強調。25年ぶりの優勝へ、個人成績のキャリアハイを狙う。

 目を閉じて、戦いの軌跡をたどった。8年ぶりに古巣復帰した1年。歓迎してくれたファンの声が、激励が背中を支えた。シーズンは4位で終了。「悔しい」と振り返った上で、新井は感謝の言葉を並べた。そして来季の雪辱を強く約束した。

 「感動をたくさんもらった。悔しい1年だったけど、忘れられない1年。当然、成績には満足していない。もう一回、初心に帰って、一から鍛え直す」

 125試合に出場。開幕前に右肘、開幕後に左手甲を痛めながら、1年を通して貢献した。打率・275は規定打席到達者の中でチームトップ。献身的な守備に加えて、試合に向かう姿勢、練習態度など、ナインに有形無形の効果が生まれた。

 だが38歳のベテランとして、チームの成績に悔いが残る。シーズン終了から10日。既に練習を再開している新井はこの日、マツダスタジアムに姿を見せた。下半身強化を中心に連日、休む暇なく黙々と汗を流している。今季を振り返ると、話は自然と来季へ向かう。繰り返し強調したのは、今オフの重要性だ。

 「僕だけじゃなく若い選手にとっても、悔しい1年になったと思うので。来年、悔しさを晴らすために、このオフをどう過ごすのか、すごく大事になる」

 特に野手は若い選手中心のチーム。十分な実力に加えて、無限の可能性を秘めるだけに、個人の「責任」「覚悟」を求めた。「なんだかんだ言っても、グラウンドに立つのは選手。個人個人が責任感を持って、どれだけ悔しさをぶつけられるか」。プロで17年間を生き抜き、黒田、倉に次ぐベテランになった。自分自身にも言い聞かせるように、オフの意味、意義を訴える。

 「ピンとこない。とにかく勝ちたい。勝てればいいです」。2000本安打まで29本。節目の大記録は目前だが、興味を示さない。夢に見る優勝のために、来季のキャリアハイを誓う。「これまでの最高のものを出すと思って、体をいじめ抜いていく」。一丸野球で頂点へ。チームへの熱き思いとともに、新井は妥協なきオフを過ごす。

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