広島・安部友裕内野手（２６）が１８日、マツダスタジアムでの秋季練習に参加。打撃フォームを改造しての三塁の定位置奪取に意欲をのぞかせた。バットを指４本分短く持つ打法に挑戦中で、打率と出塁率を上げてレギュラーの座をつかみ取る。

　フリー打撃や居残り特打で快音を響かせた。秋季練習初日の１４日から試み始めてまだ５日目だが、確かな手応えがある。安部は「球を引きつけて打てるようになった。短く持ってもホームランが出たし継続していきたい」と前を見据えた。

　石井守備走塁コーチの提案だった。今季は打率・２４３で出塁率も・２５４。力感を出す狙いでバットを目いっぱい長く持ったが結果は伴わなかった。「出塁率が低すぎた。もっとピッチャーが嫌がる、いやらしい打撃をしなければいけない」。塁に出なければ自慢の俊足も生かせない。原点回帰して見つけた方向性。秋季練習、そして日南での秋季キャンプで継続していく構えだ。

　二塁は菊池、遊撃は田中が不動のレギュラーを務めた。今季は守備に就いた試合すべてで三塁を守った。来季、狙うは梵や堂林、小窪らと争うホットコーナーだ。「レギュラーを取りたい」と短い言葉で決意表明した安部。ライバルに競り勝つための、武器を手にしてみせる。