東出コーチ再建任せた「責任感じる」
広島は28日、来季のコーチングスタッフを発表した。今季限りで現役を引退した東出輝裕内野手(35)が、1軍打撃コーチに就任。課題の得点力不足解消へ、選手と一緒に汗をかくと誓った。また、倉義和捕手(40)が選手兼任で2軍のバッテリーコーチを務めることも決まった。
居残り特打で打撃投手を務め、ティー打撃ではトスを上げ続けた。積極的に声もかける。背番号「2」のユニホームそのままに、東出がプロ通算17年間で培った打撃技術や経験を若鯉たちに伝えた。1軍打撃コーチが新たな仕事だ。
「1年目から1軍で(打撃コーチを)させてもらい責任を感じる。若い選手と一緒になり汗をかいて、どうしたら結果が出るのかを考えていきたい」。表情を引き締めコーチとして所信表明した。
今季は選手兼任で2軍野手コーチ補佐を務めた。1軍復帰を最優先する中で、若手に惜しみなくアドバイスを送り続けてきた。
「一人一人タイプは違うけどバットの使い方はそんなに変わらない」。長距離砲がいればアベレージヒッターもいる。それでも人望が厚く経験豊富な新コーチの“引き出し”は無限大だ。鈴木誠は「自分がファームにいるときから教えてもらっていた。シンプルで分かりやすい。これから配球面なども聞いていきたい」と、目を輝かせた。
得点力不足に泣きCS出場も逃した今季。新たに就任した石井打撃コーチと迎打撃コーチ補佐とともに攻撃陣の再建を託された。「打席に立つときに迷いがないようにしたい」と東出コーチ。現役時代さながらの熱い姿で、選手を後押しする。