広島ドラ7青木「栗原さん超えたい」
広島にドラフト7位指名された青木陸内野手(17)=山形中央=が29日、山形市内の同校で指名あいさつを受けた。尊敬する同郷の大先輩で、今季限りで広島を退団する栗原健太内野手(33)を目標に掲げ「ずっと目指してきた栗原さんを超えたい」とキッパリ。将来的には背番号「5」を継承することを誓った。
胸が高鳴る。指名あいさつを終えた青木は「自分を指名してくれてありがたい。下位指名だからこそ踏ん張って、逆に頑張れると思う」と、闘志満々。ドラフト7位からの大成を思い描いた。
広島には思い入れがある。同じ山形出身の栗原が在籍していたからだ。中学1年の春、鯉の4番に君臨する同郷の先輩に憧れを抱いた。「本気でプロを目指そうと考えた時に、栗原さんを見て、こうなりたいと思った」と振り返った。
栗原と同じ右投げ右打ちの内野手。昨秋に三塁から捕手にコンバートされたが、球団は三塁手、一塁手として育成する方針。近藤スカウトは「一番の魅力は打撃。広島には長打を打てる日本人があまりいない」と、期待を寄せた。高校通算46発はだてではない。
その栗原は出場機会を求め、今季限りで退団する。青木は、栗原とは面識はないが「打撃のことや、打席での考え方を聞きたかったのですが…」と少し残念そう。それでも「ずっと目指してきた栗原さんをいつか超えたい」と、力強く言った。
栗原は通算153本塁打をマーク。青木は「簡単ではないのは分かっているが、1年で20本は打ちたい。10年続けて200本は打つ」と目を輝かせた。
栗原は日大山形から入団し、3年目に1軍初出場を果たした。青木は「最初の1年が大事。1年目からいくつもりでないと」とキッパリ。プロ1年目の1軍を、夢物語にするつもりはない。
山形中央の庄司秀幸監督は「今まで見た中で打撃は一番いい。下半身より遅れて上半身が出てきて間がつくれる。変化球に対応できる力がある」と太鼓判。引退後も木製バットで練習し、内野守備練習に没頭。その高い意欲にも目を細める。
栗原への憧れは変わらない。青木の背番号は未定だが、1年目は大きい数字を背負うのが確実。「僕の中では栗原さんのイメージが強い『5』をつけられたら」と将来を見据えた。いつか背番号5を背負い、栗原の記録を上回る。夢いっぱいの17歳。その未来が、楽しみで仕方がない。