会沢“打てる捕手”でレギュラー奪取だ
広島が30日、マツダスタジアムで秋季練習を打ち上げた。開幕スタメンを勝ち取りながら、93試合の出場に終わった会沢翼捕手(27)は、来季に向けて攻守のレベルアップを宣言。石井琢朗打撃コーチ(45)と二人三脚で打撃フォームを改良し、「打てる捕手」として再びレギュラー奪取を目指す。
シーズンを振り返れば、表情は自然と硬くなる。正捕手として飛躍を期待された1年。4位のチーム成績と同じく、会沢の個人成績も下降線をたどった。「悔しい思いしかない」。顔をしかめて言葉を紡いだ。雪辱へ-。思いは誰よりも強い。
「今のままで通用すると思ってないので。自分がレベルアップしていかないと。守備も、打撃もそうです」
今季はプロ最多の93試合に出場したが、打率・246と低迷。昨季の・307を大きく下回った。現在は石井打撃コーチと打撃フォームを修正中。下半身主導から上半身主導に変えた。また、「動から動でリズムをつくる」と、バットを動かしながらタイミングを取る構えをつくり上げている。
開幕スタメンを任されながら、シーズン後半は出場機会が激減。「悔しい」と話す一方で、「課題が明確になった」と前向きに捉える。捕手は守備の要となるだけに「甘い世界じゃないので。(攻守の)切り替えもしっかりできないと。勉強になった」と振り返る。
必要なのは攻守のレベルアップ。さらに「考える」をテーマに掲げた。「毎年、毎年、必死は当たり前。もう少し頭を使いながら。しっかりした考えを持ってやっていく」。課題と収穫、経験を力に変える。妥協なき秋を経て、来季の飛躍を狙う。