石井流改革!秋季Cで2万スイング!

 1日から始まる秋季キャンプに備えて、広島・緒方孝市監督(46)ら首脳陣と選手36人が10月31日、日南入りした。今キャンプでは新たに就任した石井琢朗打撃コーチ(45)の発案で期間中に最大2万スイングすることが目標だ。振って、振って、振りまくり、技術面と精神面を鍛える21日間が幕を開ける。

 来季へ向けた鍛錬の秋。石井打撃コーチが練習メニューに改革を起こす。あと1本が出ず得点力不足に泣いた今季の反省から、原点に立ち返る。野手陣に目標として課すのは、キャンプ21日間で最大2万スイングだ。

 「1日、800~1000本は振ってもらう。振る力をつけてほしい。精神的に鍛えられ、ここ一番で腹をくくれることにもつながる」。静かな口調ながら、瞳には燃えるような情熱が宿っていた。

 今キャンプは2日目の2日から紅白戦が組まれ、西武との練習試合は3試合が予定されている。実戦形式の練習を数多くこなす中で目標を達成するために、素振りの重要性を説く。「素振りはきつい。でもフォームを確認するのは素振りが一番」。歴代11位の通算2432安打を放った。自身も基本の素振りでフォームを固めてきた。若鯉にも同じ道を歩ませ、成長へとつなげる構えだ。

 昨秋までは全体練習後に宿舎で一度、休息し、夜間練習を行った。だが今年は従来の形式ではなく、朝から晩まで球場にとどまり、休息を取りながらぶっ続けで練習を行う。「たくさんアイデアを持っている」と緒方監督。練習の効率を上げ、密度を高めていくのも石井流だ。

 「反復する中で強い選手になってほしい」。石井打撃コーチは力を込めた。苦しみ、もがいた先に“実りの秋”が訪れる。

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