野村が新球習得へ!パワーカーブじゃ
「広島秋季キャンプ」(1日、日南)
広島・野村祐輔投手(26)が1日、ブルペン入りし、新球「パワーカーブ」の習得に手応えをつかんだ。参考にしたのはチームメートのジョンソン。助っ人左腕の球種を自らの武器に変え、来季に挑む。
空気が張り詰めたブルペンで野村が白い歯をこぼす。「まだ打者に投げていないから、どうこうは言えない。でも良かった」。縦に鋭く落ちた、その1球が笑顔につながった。
球速が120キロ前後で、従来のカーブよりも速い通称「パワーカーブ」は、来日1年目で14勝し、防御率1・85で最優秀防御率に輝いたジョンソンが軸とした球種だ。「春から握り方とかを聞いていた。浮かさず落ちる軌道が理想。カーブも2種類あると打者は迷う」。スライダー、チェンジアップ、シュートなど持ち球は多彩だが、さらに球種を増やし投球の幅を広げる。
今季は開幕ローテを任されながら5勝止まり。プロ4年目でワーストの成績に終わった。来季へ向け、前田と黒田の去就が不透明な中、右腕への期待は高まるばかり。それに応えたい思いも強い。
6日からの第2クールで紅白戦に登板する予定。「真っすぐと同じように見えて、打者が(タイミングが外れて)前のめりになればいい」。パワーカーブ習得の先に、雪辱を果たす来季が待っている。