広瀬減俸に「なにくそ」レギュラー奪う
広島・広瀬純外野手(36)が13日、広島市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、1000万減の3800万円でサインした。今季はプロ15年目で初めて1軍出場なしという悔しい結果に終わった。背水の覚悟で迎える来季。レギュラー奪取を目指して再びグラウンドに立つ。
真っすぐに前を見つめて、広瀬が言った。「自分の進退のこともある。覚悟を決めてやらないといけないと思っている」。来季は引退をかけて臨む。勝負の1年になる。
鈴木誠や野間ら若手の台頭で、今季はプロ15年目で初めて1軍出場なしに終わった。それでも、まだまだ彼らと争える力があると自負している。来年1月には九里と共に渡米し、ロサンゼルスのトレーニング施設「エクソズ」で20日間、自主トレを行う。勝負の春季キャンプに向けて、準備を進める予定だ。
自身5度目の渡米では、動ける体づくりを目指す。シーズン中は右肩と腰が万全ではなかったが、その不安は解消された。「肩も足腰も強化する。可動域を広げたり、体幹を強化したりするトレーニングをしていきたい」。毎年、ケガに泣かされてきた苦い経験がある。再起を誓う大事な1年は、しっかりとした土台が何より重要だと考えている。
契約更改交渉では1000万減の3800万円でサインした。2年連続の減俸を、新たな力に変えないわけにはいかない。「なにくそです。レギュラー?当然、スタメンで出られるように。何を言っているかと言われるかもしれないけど、そこを目指す。チームの力になりたい」。ベテランの意地がある。力を証明し、勝利に貢献してみせる。