薮田いけるぞ!来季開幕ローテ
「広島秋季キャンプ」(20日、日南)
広島の薮田和樹投手(23)が20日、宮崎県日南市で行われた秋季キャンプの紅白戦に先発。2回無安打無失点と好投した。今キャンプでは制球力アップを目指し、投球後に一塁側に傾く悪癖を修正。来季先発ローテ入りを狙う右腕が、今年最後の実戦で手応えをつかんだ。
大きく、そして確かに踏み出した一歩だった。薮田が軽い足取りでマウンドを降りた。「取り組んできたことができたと思う。良い感じがあった」と白い歯をこぼす。課題とする制球力向上に取り組んできた今秋のキャンプ。2回無安打無失点で、今年最後の実戦登板を締めくくった。
初回を3人で終えると、二回も磯村、中村亘、野間をピシャリと封じた。直球は会沢の構えたミットに収まった。球が暴れ、ボールが先行した今季。だがその心配を感じさせない投球だった。畝投手コーチは「ひっかけるボールが少なかった。今までとは違う投球を見せてくれた。これからもっとフォームを固めて、腕を強く振ってほしい」と今後へ期待を寄せた。
投球直後に、一塁側に体が流れてしまう悪癖のためリリースが一定しなかった。ブルペンや夜間練習でのシャドーピッチングでは、股関節の左側に体重を乗せるイメージでフォームを修正。「今までは腕を振ることしか考えてこなかった。投げ終わりにバランスを崩さずに止まることを考えたのは初めて」。20日間の地道な練習の成果が、確かに表れた。
今季は6試合に登板。7月1日の巨人戦(東京ドーム)で初登板初勝利を挙げたが、その後は結果を残せなかった。1勝2敗で防御率5・76。チーム屈指の球威を生かせず、制球面の不安を露呈した。しかし、この日は制球力を重視した投球ながら最速146キロを計測。さらにフォームに安定感が増し、腕を強く振れるようになれば、一気に素質が開花するはずだ。
2年目となる来季は開幕ローテ入りを目標に置く。「今年は1軍で投げさせてもらったけど(ローテを)つかみ取れなかった。自分に足りないものもわかったし、オフもしっかりとトレーニングしたい」。シーズン通して光輝くために、薮田が歩みを進める。
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