緒方鯉のキャッチフレーズは「真赤激」
広島の「2015カープファン感謝デー」が23日、マツダスタジアムで開催され、来季の新キャッチフレーズ「真赤激(マッカゲキ)~Burn it up!~」が発表された。緒方孝市監督(46)はファンへのあいさつで、今季の低迷を謝罪するとともに、来季こそ25年ぶりのリーグ優勝を果たすことを約束した。熱く激しく、緒方鯉が巻き返しを図る。
真っ赤に染まったスタンド。徹夜組も含め、昨年の過去最多に並ぶ3万2500人が集ったファン感謝デーのラスト。緒方監督がしっかりとした口調で、鯉党に思いを届けた。
「大きな期待とともにスタートしたシーズンでしたが、期待に応えることができず、本当に申し訳ありませんでした。優勝を逃した悔しさ、最終戦を勝ちきれなかった悔しさを忘れず、選手は秋から厳しい練習を頑張ってきました。来年は成長した姿を見せてくれる。新しい力も出てくるでしょう」
勝てば3位が決まる今季最終戦、10月7日・中日戦(マツダ)に敗れ、3年ぶりのBクラス転落となる4位で就任1年目を終えた。最終戦ではあいさつを行わなかったため、初めて自らの口で低迷を謝罪した。そして、再起を力強く約束した。
今季の貧打を解消すべく、野手は日南秋季キャンプで徹底的に振り込んだ。この日発表された新キャッチフレーズ「真赤激(マッカゲキ)~Burn it up!~」にも、巻き返しへの強い思いがあふれている。
「真赤激」は「真っ赤」と「過激」を組み合わせた造語。赤く熱い気持ちで相手にぶつかり、情熱的なプレーで「刺激的な野球」を届けていく決意が込められた。ロゴデザインには「赤く過激に」と、唐辛子がモチーフに起用された。
緒方監督は「その言葉通り、真っ赤に激しく、熱い気持ちを持って戦っていきます。選手、コーチが一丸となって来季はリーグ優勝、日本一を勝ち取っていきます」と、あいさつを締めくくった。シーズン終盤のヤジがうそのように、本拠地が温かい声援に包まれた。
この日、球団と現状維持の年俸7000万円で1年契約を更新。球団幹部からは接戦での弱さを指摘された。今季1点差試合は25勝26敗、延長戦は4勝9敗3分け。指揮官は「ベンチワークもまだ勉強不足な面があった。今年の経験を生かしたい。僅差のゲームをものにしたい」と前を向いた。
弱さと向き合ってこそ、克服法も見えてくる。来季こそ25年ぶりの優勝、そして日本一へ。緒方カープが新たなスタートラインに立った。