新井「偲ぶ会」で松原さんに別れと誓い
9月にがんで急逝した日本プロ野球選手会事務局長の松原徹氏(享年58)を「偲ぶ会」が30日、都内のホテルで行われ、広島・新井貴浩内野手(38)が出席。別れを惜しみながら、今後のプロ野球界の発展に尽力することを誓った。
出席した約700人と同様に、新井も沈痛な面持ちで席に着いた。早過ぎる別れ。「選手にとっては、お父さんのような存在だった。常に選手のこと、プロ野球界の未来のことを第一に考えていた。ありがとうございました」と感謝の思いを口にした。
共に難題に取り組んだ。08年オフから労組・選手会の会長を務めた。東日本大震災が発生した11年は、NPB(日本プロ野球機構)に開幕延期を強く要望。第3回WBC開幕前年の12年には、日本代表のスポンサー権の問題などで一時、不参加を表明した。「松原さんがいてくれたおかげで乗り越えることができた」。強いリーダーシップを発揮しそれらを解決できたのは、故人の強い後ろ盾があったからだ。
今後も現役選手の1人として野球界のために力を尽くす。その姿勢に変わりはない。「松原さんの遺志を後輩たちに伝えていくことが僕たちの責任。天国から見守ってくれると思う」。前を向いて、新井は決意表明した。