マエケン メジャーへ「やれる」
ポスティングシステムを使った米大リーグ移籍を球団から容認された広島・前田健太投手が4日、大阪市内で取材に応じ、思いを語った。会見後の囲み取材の内容は次の通り。
-鈴木球団本部長との交渉は、プレミア12が終わってから。
「はい、そうですね」
-会見では「正式に決まるまでは不安の方が大きい」と話した。
「それしかないですね。決まってからも不安でしたし、決まるまでも不安でした。何もかもが初めてなので。ポスティングというシステムが、入札してくれないと(メジャーに)行けないので。そういう意味では不安です」
-メディアでは獲得したいという球団があると書かれているが。
「実際には分からないですからね。今までのこともありますし、ドラフトと一緒で取ると言っても取らないこともある。正式に決まるまでは不安です」
-きのうの夜に連絡を受け、寝られなかったりはしたか。
「全くないです」
-連絡は電話で?
「はい」
-球団は機運の高まりが大事だと言ってきた。ファンの「送り出そう」という雰囲気を感じるか。
「それは僕には分からないですね。ただ、挑戦したいという思いをここ数年、口にしてきてから、ファンの人から『メジャーで頑張ってほしい』という言葉をたくさんかけてもらいました。そういう意味では、ありがたい声はたくさんかけてもらいました」
-メジャーで勝負ができるという思いがある。
「自信はしっかりと持っておかないといけないと思う。行きたいと思うということは、向こうでもやれると(いうこと)」
-WBCはメジャー挑戦のきっかけになったか。
「それが全てではないけど、向こう(米国)に行って球場の雰囲気だったり、国際大会を経験して、今までは自分のチームで、自分が一番だと思ってきましたけど、自分の力のなさを痛感しましたし、なんか違うなと思った。もっともっと自分より上の選手はたくさんいますし、自分よりもすごいピッチャーはたくさんいる。その中でやってみたいという思いにはだんだんとなってきました。きっかけではありますね」
-海外FA権取得を待つよりも、ポスティングシステムを使って移籍がしたかった。
「年齢的な問題もありますし、海外FAが2年後に取れるという保証はないですし。ケガをするかもしれない。それまで待って行けないというのでは後悔すると思う。ポスティング制度を利用した方が(譲渡金が発生するため)球団に恩返しができる形にもなる。自分が行ける状態であるときに、行きたいという思いがあった」
-会見では球団に対して、感謝という言葉があった。
「今はポスティングを認めてくれたことに感謝の気持ちがある。松田オーナーや鈴木さん(球団本部長)とか、いろいろな話し合いの中で決めてくれたと思う。まずはこのシステムを利用させてくれたことに感謝の気持ち。あとは全てが決まってから、いろんな思いだったり感情だったりが出てくると思う。正直まだ、決定していないので、そこまでは」
-メジャーの魅力は。
「行ってみないと分からない。でも、その魅力を感じるために行くというか。行った人にしか分からないというのが正直なところ。だからこそ、行きたいと思う。テレビで見ていても、それはファンの人と同じ目線。実際に行ってみてから感じることだと思う」
-スパイクとか用具の変更はあるのか。
「基本は変わらない。全部を変える必要はないと思うし、決まってからでも遅くはない」
-今後のスケジュールは。
「まだ決まっていない。発表されたばかりなので」
-球団側が思いをくみ取ってくれたという話があった。今年の成績が大きかったと思うか。
「それは球団の人に聞いてみないと分からないですかね。去年は自分の成績が振るわなかったですからね。ただ、今年は立ち居振る舞いだったり、自分の立場というものをしっかりと考えた。マウンド上での立ち居振る舞いもそうだし、結果もそう。ただ、チームの結果が悪かったので、その辺は悔しい思いがある。やっぱり優勝はしたかった」