広島・黒田、現役続行を決意
広島の黒田博樹投手(40)が、来季現役を続行する意向を固めた。8日、午前に交渉役の鈴木清明球団本部長(61)に、電話で「来年もやります」と伝えた。
前日7日夜、広島市内で交渉役の同本部長(61)と会食。約2時間30分の交渉であらためて残留要請。同本部長がカープファンの思いや、日米通算193勝で、残り7勝となった200勝の達成を訴えたという。
「魔法の言葉はないけど、そう(残留すると)答えてくれると嬉しい。金額とか条件面というより、いろんな野球の話をした。彼は思ってないかもしれないが、200勝もあるし、それでチームが盛り上がる。世の中の人がみんなやってもらいたいと思っている。それに応えてくれれば」
黒田は自宅のある米国から、11月下旬に再来日。以降は球団行事に参加しながら、時間の許す限り頭を悩ませてきた。同月30日には現役続行か、引退か、揺れ動く胸中を吐露。「今年に入る前、野球人生最高のモチベーションで帰ってきた。最後のつもりで今まで以上に、やってきた思いがある。なかなかそれを、超えるものを探すのが難しい」と、揺れ動く胸中を隠さなかった。
球団は4日、前田健太投手(27)について、ポスティングを利用してのメジャー挑戦を容認した。これによって黒田の去就に注目が集まっていたが、その有無にかかわらず、粘り強くこれまで来季残留交渉を続けてきた。同本部長は「ホッとした気持ちと、ヨシという気持ち。中心となって引っ張ってほしい」と安心した様子だった。