黒田から特大弾のプライディ エース撃つ
広島の新外国人選手、ジェイソン・プライディ外野手(32)が27日、関西国際空港着の航空機で来日した。主軸として期待される助っ人は、11年のメッツ時代に黒田から本塁打放った実績を持つ。すでに日本投手の映像もチェック済みで、エース級を打って勝利を呼び込む。
貫禄のある顎ひげを蓄えたプライディは、ニヤリと笑った。初めて飛び込む日本野球界に不安はない。主軸として期待される新助っ人は、目をキラキラと輝かせながら言葉に力を込めた。
「シーズンの開幕を心待ちにしている。日本のベストなピッチャーと対戦する機会が早く来てほしいよ」。エース級投手の攻略に自信をのぞかせ、再び白い歯をのぞかせた。
メッツ時代の11年に放った一発が自信になっている。当時ドジャースに所属していた黒田から特大のアーチをかけた。「超一流の選手から打てた。素晴らしい経験をしたし、いい思い出になっているよ」。エースとして活躍していた右腕の高めに浮いた変化球を迷うことなく振り抜き、右中間に突き刺した。
昨季はアスレチックス傘下3Aナッシュビルで打率・310、自己最多の20本塁打を放った。失投を逃さない確実性を備えたスイングとフェンスを軽く越えるパワー。変化球が多い日本野球にも十分適応できる可能性を備えている。
米国では、球団から送られてきた映像で日本投手をチェック済み。さらにエルドレッドやジョンソンとも連絡を取り情報交換した。代理人が同じジョンソンからは「アメリカと日本で違うところはあると思うけど、すぐに慣れると言われたよ」と太鼓判を押されたという。
顎に蓄えるひげは、自身のトレードマークだ。3Aながら結果を残してきたここ2年、伸ばし続けている。「験担ぎになっているかもしれないね」。昨季は要所で一本が出ず、3年ぶりのBクラスに沈んだ。プライディには、ここ一番での勝負強さが求められる。ひげが伸びるごとに、チームは悲願に向けて突き進む。