ジャクソン 省エネ投法で鯉の守護神に
広島の新外国人選手3人が29日、広島市内の球団事務所で入団会見を行った。守護神候補のジェイ・ジャクソン投手(28)は、省エネ投球で試合を締めることを誓った。最速157キロの本格派右腕ながら、打たせて取る投球が持ち味と自己分析。テンポ良くアウトを積み重ね、家族と過ごす時間を増やす構えだ。
目指す投球は、短時間で試合を締め、チームに好循環をもたらすこと。個人にも大きなメリットがある。終始笑顔で会見に臨んだ守護神候補のジャクソンは、こう力を込めた。
「試合が長くなるのは好きじゃない。早く試合が終われば家に早く帰って家族と過ごせる」。シーズン開幕前には妻・ブリエルさん(25)が、2匹の愛犬・タイソン、ランボーと来日予定。異国での初めての生活を、家族そろって楽しみたいという思いがある。
「ハッピーな時間を過ごす」ためには結果を残すことが大前提。昨季はパドレス傘下3Aエルパソで中継ぎとして48試合に登板し3勝3敗、防御率2・54の成績を残した。9月にはメジャー初昇格も経験した。「アメリカでも日本でも野球をすることに変わりはない。楽しみながらやっていきたい」。カープでも存在感を示す自信がある。
最速157キロの直球と2種類のスライダー、チェンジアップを操る本格派右腕ながら、自身を「グラウンドボールピッチャー。テンポ良く投げて、1イニングを15球くらいで終わる」と分析する。ストライクゾーンでどんどん勝負し、ゴロアウトを重ねるのが持ち味だ。それでも昨季は3Aで投球回の63回2/3を上回る70個の奪三振を記録した。ウイニングショットのスライダーを駆使し、勝負どころで三振を奪えるのも大きな魅力になる。
昨年12月21日まではメキシコでのウインターリーグに参加していた。「今すぐにでも投げられる状態だよ」。体や肩の仕上がりは順調そのもの。2月1日から宮崎・日南で春季キャンプが始まる。アメリカよりキャンプインの時期は早くなるが、アピールするための準備は整っている。
「抑えを任されるなら、たくさんのセーブを挙げていきたい。先発からつないできたものを、しっかりと最後までつなぐ。勝ってみんながハッピーになれればいい」。チームメート、ファン、そして家族に笑顔の花を咲かせるために、ジャクソンは右腕を振るう。