前田健太、広島での自主トレ打ち上げ
広島から米大リーグ・ドジャースに移籍した前田健太投手が30日、広島での自主トレを打ち上げた。今後は2月20日のキャンプインに備え、都内で最終調整を行う予定だ。
この日はマツダスタジアムに隣接する屋内練習場で、大瀬良や中田らとキャッチボールを行いノックも受けるなど、約5時間、汗を流した。気心知れた元チームメートだけに前田は終始、笑顔。充実した表情をのぞかせながら白球を追った。ド軍入りが決まってからも、球団から練習場所を提供してもらった。「一番、練習しやすい場所でやらせてもらった。いい状態だと思う。感謝している」と言葉を並べた。
日本では2月1日から春季キャンプが始まる。自身のキャンプインは3週間ほど遅い。「初めてキャンプを外から見る。メンバーに入っていないような気持ちで、不思議な感じがする」と苦笑いした。
自らの力とさまざま人のサポートを受け、夢の実現に向けて大きな一歩を踏み出す。「みんな、テレビで見てくれると言ってくれた。僕が投げるときは、日本は朝なのでカープは試合前。いい結果を残して刺激を与えられたらいい」。米国で活躍することが何よりの恩返し。応援してくれる人のためにも、全身全霊を掛けて右腕を振り抜く覚悟だ。
「広島に来て良かった。ここだから頑張ってこられた。オフにはあいさつに帰ってくるし、カープが日本シリーズに出て僕も時間が合えば応援に来たい」。球場付近に集まっていた鯉党に手を振り、車に乗り込んだ。前田健太は、最後もいつもと同じように笑顔いっぱいで広島に別れを告げた。