黒田、キャンプ初シート登板で因縁対決
広島・黒田博樹投手(41)が27日、今キャンプ初めてシート打撃に登板した。エクトル・ルナ内野手(36)=前中日=、ジェイソン・プライディ外野手(32)=アスレチックス傘下3A=、ブラッド・エルドレッド外野手(35)ら打者のべ11人を相手に45球。安打性の打球は3本だった。
新井貴浩内野手(39)とは1年ぶりの再戦。昨年は左越えに本塁打を浴びたが、今回対戦は投ライナー、三ゴロ、一ゴロの内容だった。1打席目の対戦で、いきなり投手強襲のライナー。ヒヤリとする場面だったが、体を反転させてグラブで捕球した。2打席目はゴロで三遊間を抜くような打球だったが「サードゴロでしょ」と、笑って凡打を強調した。
戦形式の投球で変化球も駆使。宝刀ツーシームを軸に、新球チェンジアップでも凡打に仕留めた。日米通算193勝VS1971安打の対決は、結果的に黒田に軍配が上がった。
ただ、登板後は、左手にアイシングを2つ使って、ぐるぐる巻きにして会見に登場。
重傷を感じさせるように「病院?これから。ツーシームを内角付近に狙ったんですけど、当てるのは良くないと思って甘くなったら、逆に当て返されましたね」と、ニヤリとしながら振り返った。報道陣の心配の声に「取りあえず冷やしてから、今後の様子を見ます。骨は大丈夫か?それも今後の様子を見ます」と笑わせた。最後に「今年は右手を出さないように」と、オチまで付けて会見を締めた。
前回、23日のフリー打撃初登板後、黒田は「彼に投げてみたかったんですけど。なかなか僕らなんて、投げさせてもらえる立場じゃない。彼に『受けて立つ』と言っていただけるなら、チャンスがあれば投げてみたい」と発言。新井は「バット5本持って行きます」と話し、迎えた“一戦”だった。
今後は28日のキャンプ終了後、3試合前のオープン戦登板を経て、プロ20年目、41歳シーズンを迎える。