黒田充実…進化の20年目キャンプ完走
「広島春季キャンプ」(28日、沖縄)
広島の黒田博樹投手(41)が28日、プロ20年目のキャンプを終えた。9年ぶりの日南合流から2週間の日程を消化。「なかなかしんどいですね、野球をするのは」と苦笑いで総括した上で、シーズンに向かう覚悟を語った。
緒方監督と並び立ち、一本締めに笑顔で加わった。今キャンプでは新球チェンジアップに挑戦。27日にはシート打撃に初登板した。新井、ルナらを相手に、新たに右打者の内角にカットボールを試投。41歳にしてなお、進化を求めた。
「手応えは、なかなかね。いつもと変わらず、シーズン前には不安しかない。それは毎年、繰り返しです」
この日は、コザしんきんスタジアムで行われた日本ハムとの練習試合を観戦した。「交流戦で当たる可能性があるので」と頭にたたき込んだ上で、打席に立つ大谷に「投げている姿が見たいですよね」とポツリ。「すごいのは確か。一ファンとして、早く生で見たい」と交流戦での対戦を心待ちにした。
毎日のように即席サイン会を開き、日南、沖縄のファンに感謝を示した。今後はシーズンに備え、3試合前後、オープン戦に登板予定。「開幕投手にこだわりはこの年齢、立場になって一切ない。自分が投げる最初の試合に向けて、しっかりと準備したい」。20年目での初頂点へ。レジェンドの調整に狂いはない。