エルド代打弾!開幕左翼文句なし

 「オープン戦、中日2-4広島」(3日、小牧市民球場)

 一振りで球場の視線を独り占めした。見せつけたのは、自慢のパワーだ。広島・エルドレッドがはじき返した白球は、ライナーでバックスクリーン左へ突き刺さった。「最高の結果」と表情を崩した。対外試合6試合で4本目のアーチをかけた。

 1-1の七回1死、代打で登場。金子の甘くなったフォークを真芯で捉えた。慣れていない代打でも「出番を予測して体を温めていた」。準備を怠らず打席に立ち、あとは「甘い球をしっかりと捉えるだけ」だった。

 一昨季の本塁打王は、ハイペースで調整を進めてきた。「ケガさえしなければ大丈夫だ」。昨年の春季キャンプで痛め手術を受けた右膝は問題なし。プライディ、ルナと争う外国人枠を勝ち取るため、バットを振り続けてきた。

 来日5年目を迎え、チームでは最古参の助っ人。キャンプでは新加入選手に積極的に声を掛けた。日南では休日にプライディを釣りに誘った。「全員で勝っていくことが大事なんだ」。ライバルであり、チームメートでもある。フォア・ザ・チームを強調した。

 「この結果をシーズンにもつなげていきたいよ」と前を見据えた。開幕・左翼にまた一歩、近づいた。緒方監督の「文句ないでしょう」という言葉が、チームの思いだ。

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