ドラ1&ドラ2 ホロ苦マツダデビュー
「オープン戦、広島1-6ヤクルト」(10日、マツダスタジアム)
広島ドラフト1位・岡田明丈投手(22)=大商大=と、同2位・横山弘樹投手(23)=NTT東日本=の本拠地デビューは、ほろ苦いものとなった。昨季セ・リーグを制したヤクルトの強力打線にプロの洗礼を浴び、先発横山が4回4失点、3番手岡田が4回2失点。ルーキー2人による開幕ローテ“5番目の男”争いは、最終テストとなる次回登板に持ち越された。6面にもカープ記事
視界良好だった開幕ローテの5番手争いに、暗雲が垂れこめた。先発の横山が4回6安打4失点で降板。球数が89球となり、予定の5回には届かず課題を残す内容となった。
三回、2死から坂口、上田に連打を浴び一、三塁。山田に、高めの直球をたたかれ、左越え二塁打で1点を失った。四回は先頭の雄平にソロを被弾し、1死後、失策と2本の長打でさらに2失点。「ボール先行で投げてしまった。打たれてはいけないところで打たれた。得点圏で山田選手にも回してしまった」と反省した。
岡田は六回から3番手で登板。六、七回はいずれも先頭に四球を与えるなど制球に苦しんだ。こちらは4回3安打2失点。ローテ争いに遅れて参戦し、巻き返しを狙っていただけに、悔やまれる結果となった。
開幕ローテはジョンソン、黒田、福井、野村の4人が確定済み。3、4月は主に5人で回す予定で、その5番手を横山、岡田が争う状況だ。
キャンプからここまでの実戦登板を順調に消化していた2人だが、この日はそろってアピールに失敗。緒方監督はともに制球に課題があると指摘し、「5番手に来てほしい2人。勝ち取る意識を見せてほしい」と、より高いレベルでの競争を促した。
ただ、2人とも力を見せる場面もあった。横山は初回、山田を132キロのカットボールで空振り三振に斬ると、二回にも先頭のバレンティンからカットボールで空振り三振を奪った。岡田も最速150キロを計測した直球を中心に連打は許さず「完璧に捉えられたということはなかった。ストレートで押せていた」と収穫も口にした。
最後の1枠をかけたサバイバル。どちらも開幕までにあと1度、登板機会がある。同期同士の先発“5番目の男”争いは、まだ終わらない。