「中日９－５広島」（３１日、ナゴヤドーム）

　広島・菊池はしっかりと前を向いた。まさかの逆転負けを喫しても１敗は１敗だ。「次でしょ、次。やるしかない」と言い切った。シーズンは始まったばかり。気持ちを切り替えて、１日からの巨人戦（マツダ）との３連戦に臨む。

　存在感が際立った。下位打線から好機をつくった１－０の二回２死満塁では「チャンスで追い込まれていたけど、いいヒットが出た。執念です」。内角球にうまく反応し中前２点適時打を放った。

　３－０の四回２死一、二塁でも勝負良さをみせつけた。交代したばかりの武藤のシュートを右翼線にポトリと落とす２点適時二塁打だ。「２打席連続の執念」。初回の第１打席では二塁強襲の内野安打を放っており３安打４打点と大暴れした。

　オープン戦終盤には、好調を維持していた安部に二塁のスタメンを譲ったこともあった。それでも開幕すれば、レギュラーをガッチリと死守している。武器の安定した守備に加え、打率はチームトップの・３８５。他の追随を許さない活躍だ。

　地元に戻る。１日からは開幕から５勝１敗と開幕ダッシュに成功した巨人を迎え撃つ。「強いね。でもやるしかないでしょ！」と力を込めた。首位をたたいて、今度はカープが上昇気流に乗ってみせる。