福井が初星!4失点も粘投で逆転呼ぶ
「阪神7-8広島」(10日、甲子園球場)
今季から広島の投手キャプテンに就任した福井が3度目の先発で、今季初勝利を挙げた。6回を投げて10安打4失点。苦しみながらも必死に踏ん張って、チームの2連勝に貢献した。
2点の援護をもらった直後の初回は完璧な立ち上がりを見せた。先頭の高山を空振り三振に斬ると、鳥谷を左飛、江越を空振り三振に仕留めた。だが、三者凡退はこの回のみ。二回以降は、毎回走者を背負う苦しい投球だった。
三回につかまった。6本の集中打を浴びて4失点。「立ち上がりはよかったんですけど、あのイニング(三回)だけですね。もう少し粘りたかった」。四回は2死一、三塁のピンチをつくり、五回も1死から西岡に右前打された。もっと失点してもおかしくない内容だったが、必死に踏ん張り、勝利への執念を見せた。
球数は125球と多くを要した。それでも緒方監督は「完投を目指してもらいたい。少々のことで降りてもらおうと思っていない」と信頼感を口にした。
開幕から2度の登板では、試合をつくりながら勝てなかった。今回は打線に助けられ、ようやく今季初勝利。「次回に向けて修正したい」。ローテの一角として期待される福井。この1勝が大きな自信になるはずだ。