新井あと9本!緒方監督は3千本指令?
「広島10-1中日」(14日、マツダスタジアム)
汗をぬぐう広島・新井貴浩内野手(39)に、緒方監督が言った。試合後のロッカー前で笑顔の花がさく。「2000安打は通過点よ。イチローがライバルなんだから。3000本が目標」。偉業達成へ、また一歩前進。2安打し、2000安打まで残り9本だ。
「まだ実感はない。5本になったら出てくるんじゃないかな。チームが勝ったことが一番。ナイスゲーム」
エルドレッドの左越えソロで3-1となった四回無死。小熊の内角球を左前にはじき返した。その後、菊池の左前2点適時打で本塁を踏む。助っ人の一発では終わらず、その後の攻撃の起点になる一打。「打線が線になった」と安どした。9-1の六回1死一塁では右前打し今季5度目の複数安打を記録した。
雨天中止となった前日13日には、できるなら22日から本拠地で行われる阪神3連戦での2000安打達成をと口にした。阪神には08年から7年間在籍し867安打を記録。両球団のファンの前で節目の1本を放つことがきれば、最高の恩返しになる。
阪神戦まで残り4試合。3連戦の最後に達成するとなれば、1・3本ペースが必要だ。決して簡単ではないが、上昇気流に乗る新井なら可能性は十分ある。「また体を整えて、気持ちを引き締めてやっていきたい」。平常心を貫き、新たなグラウンドに立つ。