黒田初黒星 今季ワースト5回6失点
「巨人6-5広島」(16日、東京ドーム)
再三チームが追いついてくれたが踏ん張りきれなかった。広島の大黒柱、黒田博樹投手(41)が、今季ワーストの5回8安打6失点で降板。2本の本塁打も浴び、今季初黒星を喫した。
勝敗を分けたのは、5-5の五回だ。カウント1ストライクからの2球目。先頭・クルーズに138キロのスプリットを左翼席に運ばれた。痛恨の勝ち越し被弾に「うまく前で拾われた」とがっくり。この一発が決勝点となってしまった。
本来の投球スタイルではなかった。初回、安打と四球で出塁を許し、2死一、三塁。このピンチで5番・クルーズに右前適時打を浴び、続く亀井にも中前適時打を食らって3失点。球は高めに浮き、勝負どころでの粘り強さも影を潜めた。「きょうに関しては相手どうこうではない。自分の持っているものが出せなかった」と悔しさをにじませた。
前回9日の阪神戦(甲子園)で左足首上に打球を受け降板。「こんな経験はたくさんある。マウンドに上がっている以上関係ない」。この日の投球に左足の影響があったことを否定したが、調整期間中に今まで通り走り込む練習ができなかったのは間違いない。
投手の軸としてチームをけん引するレジェンド右腕。次回マウンドまでにしっかり調整し直し、雪辱を果たす。