新井がカープ救った!V呼ぶ同点適時打

 「中日3-6広島」(13日、ナゴヤドーム)

 広島が延長戦を制した。2-3の九回に、新井貴浩内野手(39)が右翼線へ起死回生の同点二塁打。3-3の延長十回に適時失策で勝ち越しに成功し、逃げ切った。チームは連敗を2で止めて貯金を再び3とし、中日を抜いて2位浮上。チームは今季3連敗が一度もない。鯉の季節は続く。

 二塁塁上で力強く両手をたたいた。ネバー・ギブアップの姿勢が、チームに勇気と3試合ぶりの白星を呼び込んだ。新井が九回に意地の同点打。適時失策で勝ち越しに成功した延長十回の流れをもたらした。

 「キクと丸がつくってくれたチャンス。何とかしたいと思っていた」

 2-3の九回。福谷に食らいついた。1死から菊池が中前打で出塁すると、丸が3試合ぶりとなる中前打を放った。菊池は一気に三塁へ。1つでも先の塁を狙う、広島野球で1死一、三塁と好機を広げた。

 新井が打席に立つ。初球、152キロの直球にバットを合わせた。鋭いスピンが掛かった打球は、ライナーとなって右翼線を破った。起死回生の同点適時二塁打だ。チームメートが執念でつないだ場面。気持ちが入る。期待に応えたかった。

 八回までの4打席は、先発したバルデスの前に2三振を喫するなど無安打に封じられた。福谷にも、今季はこの試合まで2打数無安打だった。土壇場で発揮した勝負強さ。まさに4番の姿だ。

 「赤い心みせ 広島を燃やせ 空を打ち抜く 大アーチ」。どこへ行っても、新井の応援歌が最も大きな声で歌われる。これは入団2年目から使われているもので、実は新人時代の99年は「新井 ダイヤモンドに輝くその闘志 赤い心みせて 広島を燃やせ」だった。わずか1年間だけ使用された応援歌も、4番は「もちろん、覚えている」と笑う。いつも「みなさんが喜んでくれることが僕はうれしい」と言う。ファンが初めてつくってくれた歌。それは今でも大事な宝物だ。

 今季は3連敗が一度もない。中日戦はこれで6連勝だ。「最後まで諦めない気持ちでやっている。みんなの勝利。あしたにつながる」と前を向いた主砲。緒方監督も「意地を見せてくれた」とナインを称えた。チーム一丸でつかみ取った大きな白星。ここからカープが再び上昇気流に乗る。

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